ボツリヌス菌は自然界最強の毒素を持つ菌

ボツリヌス菌という言葉は知られているけれど、どんな症状がでるかまではあまり知られていないようです。実はこのボツリヌス菌、細菌兵器としての研究が進められていたほどの、恐ろしい猛毒なのです。

ボツリヌス菌による中毒の発症例はそんなに多くはありませんが、中毒になると重篤化して死亡することもあります。どのような処置をすれば、ボツリヌス菌の中毒は防げるのでしょうか。

ボツリヌス菌とは

自然界に存在する菌の中では、最強の毒素を持った菌です。その恐ろしさは、わずか1グラムで全世界の人間を殺傷できるほどといわれています。そのためテロリスト集団などが、細菌兵器としての利用を考え、研究していたほどですから、どんなに恐ろしいかわかるでしょう。

ボツリヌス菌は自然界の中に存在しています。土の中、湖沼や海底の砂地など、誰もが行くような場所に存在しているのです。そのため人間は、常にボツリヌス菌に触れています。

そんなに身近にあるものなら、もっと中毒がふえそうに思われるかもしれませんが、嫌気性菌なので低酸素の状態にならないと増殖が始まらず、毒素もでてきません。つまり空気に触れた状態では、毒素をださないということです。

ボツリヌス菌自体は熱に強く、100度で数分加熱しても死にません。ただしボツリヌス菌が生み出す毒素のほうは、80度の加熱で30分、100度以上でしたら数分加熱すれば、毒素を消すことができます。

ボツリヌス菌の毒素でなる食中毒症状は、ボツリヌス症と呼ばれます。他の食中毒とは違った症状がでるのが特徴です。

食中毒の原因となるボツリヌス菌

ボツリヌス菌は肉類でよく繁殖するようです。そのため以前のヨーロッパでは、ハムやソーセージでボツリヌス菌中毒を起こす人が多く、そこからボツリヌス菌の発見につながりました。

現在のハムやソーセージは、ボツリヌス菌対策として防腐剤が使用されています。そのため安心ではありますが、開封後に残ったものは早めに、必ず加熱してから食べるようにしてください。ラップできっちり切り口をおおって保存したハムなどは、特に注意が必要です。

問題なのは安心に思える瓶詰め、パウチ加工食品などです。自家製の瓶詰めや、簡単なパウチ加工がほどこされたものは、空気に触れない状態で保存されています。他の細菌には有効ですが、ボツリヌス菌にとっては好環境になってしまうのです。

缶詰、瓶詰め、パウチ加工製品などで、開封したとたんにいやな臭いがしたら、食べないようにしましょう。ボツリヌス菌が毒素を吐き出した食べ物は異臭がします。空気に触れない状態で、ボツリヌス菌が繁殖している可能性があります。

乳児のボツリヌス症の原因はハチミツ

天然のハチミツは健康にいいイメージがありますが、1歳未満の乳児に与えてはいけません。なぜならハチミツは加熱されていない食品なので、ボツリヌス菌が含まれている可能性があるからです。

ハチミツを与えてしまったとしたら、離乳食を開始したころからでしょう。母乳だけ飲んでいたころは、乳児の腸内はラクトフェリンで守られています。それが母乳からの免疫力が切れる離乳期では、腸内にはいってきたボツリヌス菌などの悪玉菌を排出する力が、乳児にはまだありません。

腸内は酸素もなく、ボツリヌス菌にとっては快適な環境です。排出されないとなるとボツリヌス菌は繁殖し、毒素を吐き出して乳児をボツリヌス症にするのです。

ボツリヌス菌に感染したら

ボツリヌス菌の毒素が付着した食べ物を口にしてから、8~36時間以内に症状があらわれます。嘔吐、視力障害、言語障害といった障害があらわれます。このような症状がでたら、ただちに病院で受診しましょう。

治療が遅れて重症化すると、呼吸麻痺を発症して死亡することもあります。普通の胃腸炎と違って、言語障害でろれつが回らなくなったり、視界がぼやけるなどしますから、ボツリヌス菌によるボツリヌス症だとすぐにわかるでしょう。

ボツリヌス菌は腸内フローラで撃退

どこにでもあるボツリヌス菌なのに、食中毒のボツリヌス症になる患者数はそれほど多くありません。その理由は体内に入ったボツリヌス菌が、毒をだすまで腸内にとどまっていられないからです。

強力な胃酸の中をくぐり抜け、どうにか腸までやってくることができても、そこには善玉菌が待ち構えています。さらに悪玉菌である大腸菌までが、ボツリヌス菌を追いだすのを助けてきます。これではボツリヌス菌も長くとどまってはいられません。

ボツリヌス菌を寄せ付けないためにも、腸内フローラは整えておきましょう。ラクトフェリンの抗菌作用は、ボツリヌス菌対策にも有用です。母乳を飲んでいたときの乳児のように、異物であるボツリヌス菌を排出して、腸内フローラを守ってくれます。

乳酸菌もボツリヌス菌にとっては苦手なものです。常に腸内に乳酸菌がとどまっているのが理想でしょう。

ボツリヌス症を発症すると、かなり重篤化します。人から人への直接感染はありませんが、食べ物が原因ですから一家全員がかかってしまったりもするので、十分な注意が必要です。肉やその加工品はよく火をとおし、保存方法などは必ず守りましょう。

当サイトおすすめラクトフェリン

ホコニコショップから発売の「ラクトフェリン+乳酸菌」はラクトフェリン300mg配合で耐酸性カプセルを採用!
酸に強くラクトフェリンを最後までしっかり届けます。配合成分に乳酸菌のビフィズス菌とフェカリス菌を配合。

ホコニコのラクトフェリン+乳酸菌

初回価格一日コストラクトフェリン含有量腸まで届く
1,980円 150円 300mg
配合成分
甜菜オリゴ糖・乳酸菌・フェカリス菌

関連記事

お悩み別ランキングで選ぶ