似ているようで違う細菌とウィルス

「細菌」と「ウィルス」の違いってわかりますか?
細菌とウィルスの共通点、それはどちらも人の体に侵入して、病気にするというところでです。似てはいるのですが、対処方法がそれぞれ違います。
知識がないと重症化してしまいそうなこの問題。違いをチェックしてしっかり対処できるようにしましょう。
詳しく説明していきます。

細菌とウィルスの違い

細菌とウィルス、はっきりしている違いの1つが、細菌には効く薬がウィルスには効かないということです。

激しい下痢の症状の胃腸炎にかかった時に処方された薬があるから、それでも飲んでおこうなどと思ってはいけません。薬が全く効かなくて、症状が悪化する危険性すらあります。病気になったら病院へいくのが最善策ですが、その前に細菌とウィルスの違いを知っておきましょう。

細菌とは

細菌は一つの細胞しか無い単細胞生物です。大きさは、1から10μm(マイクロメートル)μmは1mmの1/1000ですから、肉眼では観察不能の小ささです。

細菌はバクテリアという呼び名でも知られています。体に悪いことをするイメージがありますが、腸内フローラで活躍してくれている善玉菌たちも実は細菌です。乳酸菌、納豆菌などの有益な菌があるのはもうご存じでしょう。

細菌が誕生したのは40億年前、現在地球上にいる生物の中でも、もっとも古い歴史を持っている生物です。そして細菌は、地球上のいたるところに存在しています。上空の大気の中から、深海の海水中まで、人が生存不可能な場所でも生きられるのが細菌です。ある意味、この地球の支配者は細菌なのかもしれません。

人の体は細菌で被われています。黄色ブドウ球菌などは、常に肌に付着しています。普段は害を起こしませんが、傷つくとすぐに増殖して毒素をだして危険な存在に早変わりするのです。

ところが人の体の中、血液や骨、筋肉には細菌が存在していません。体内は無菌状態なのです。消化管である胃や腸の中には細菌がたくさん住んでいるのに、血液に少しでも細菌が入れば、敗血症という重篤化する病気になってしまいます。

人などに寄生しなくても、細菌は生きられます。環境がよくて糖質や水などがあれば、細菌は繁殖することが可能なのです。そこが寄生生物であるウィルスとの決定的な違いです。

ウィルスとは

ウィルスは自分の細胞を持っていません。そのため生物と定義するのが難しく、他の生物の細胞を利用して増殖できる、非細胞性生物として認められています。遺伝子(DNA、RNA)を持つ単純な構造をしていて、他の細胞に入り込み、そこでコピーを作って増殖していきます。

大きさはμmの更に1/1000の単位nm(ナノメートル)が用いられる小ささです。細胞に寄生するため、ウィルスはより小さい必要があるのでしょう。

ウィルスはその小ささから、顕微鏡の発達が進むまで発見されませんでした。研究もまだこれからの部分も多く、実態がわかったとはいいきれないのです。

細菌との大きな違いは、ウィルスは寄生する生物がなければ生きられないということです。生物の細胞に寄生し、そこで自己分裂しコピーを大量生産していきます。すると細胞はウィルスがあふれて死んでしまいます。すぐにウィルスは隣の細胞に乗り移り、新たにコピーの大量生産を開始するのです。

細菌とウィルスに効く薬

細菌にはペニシリンなどの抗生物質が有効です。最近は耐性菌なども登場し、すべての細菌に有効であるとはいえませんが、細菌感染による病気に対して有効な抗生物質の研究は進められています。

一方のウィルスには、決定的な薬というものが存在しません。ウィルスを弱らせるもっとも有効的な方法は、ワクチンを打つことです。

インフルエンザの流行期前になると、医療機関はワクチンを用意して接種を薦めます。けれどインフルエンザにはいくつかの型があって、1つのワクチンではすべてに効くということはないのです。

ワクチンというのは、無毒化したウィルスを注射することで免疫力を高め、感染したときに急激にウィルスが増殖しないようにするものです。ですから流行期の前に予想したものと別の型が流行ってしまい、ワクチンが効かなかったということもあるのです。

細菌、ウィルスの代表的なもの

○細菌

・赤痢菌

発展途上国では、未だに乳幼児の死亡率が高い病気です。激しい下痢が起こるので、赤痢が流行っている国に渡航した人は要注意です。

・黄色ブドウ球菌

食中毒の原因菌としてよく知られています。どこにでもある菌ですから、怪我をしたら即座に治療をして繁殖を防がなければいけません。薬剤耐性を示し院内感染するMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が登場して問題になりましたが、それが病院外でも市中型MRSAとして見つかっています。接触感染ですから、怪我をしたら注意が必要です。

・カンピロバクター

日本での細菌性食中毒の発生件数で、1位となったのがこのカンピロバクターです。牛、豚、鶏などの家畜だけでなく、ペットなどでも保菌しています。肉を十分に加熱すれば防げますが、生肉を食べたりするときは注意が必要です。ジビエ料理などの野生動物を食べる場合は、特に注意しましょう。

○ウィルス

・風疹ウィルス

軽い風邪症状のでる風疹ですが、妊婦がかかると奇形児が生まれる可能性があります。ワクチンで予防できます。

・痲疹(はしか)ウィルス

乳幼児がかかると重症化しやすいので、予防接種をするのが望ましいです。

・流行性耳下腺炎ウィルス(おたふく風邪)

男児がかかると睾丸炎になる可能性があるので、将来無精子症になると心配されています。特効薬というものがないので、やはり乳幼児のときにワクチン接種がおすすめです。

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