便秘解消に良いヨーグルト。毎日継続して食べている人も多いと思います。でも、その効果を高めるためには朝と夜、どちらに食べるのが良いのでしょうか。
ここでは、ヨーグルトを食べるタイミングについて徹底調査。朝と夜、ベストなタイミングについて解説します。また、便秘に良いヨーグルトの選び方や、食べるべき量、便秘解消効果が高まるヨーグルトのアレンジレシピもご紹介します。
便秘や美肌の強い味方、ヨーグルト。食べ方のコツを学んで効果的に取り入れよう
ヨーグルトは朝食のメニューの1つとして、食後のデザートとして、毎日「当たり前」の存在になっているのではないでしょうか。
実は、ヨーグルトには効果を高めるための「食べ方のコツ」があるのはご存知でしょうか。朝と夜どちらに食べるほうがいいのか、どれくらいの量を食べるのがいいのか、オススメの組み合わせ食材はあるのかなど、ちょっとしたポイントに気を配ることで、毎日のヨーグルトがより一層健康に役立ってくれます。
この記事では、ヨーグルトを効果的に摂り入れるためのコツをたくさんご紹介したいと思います。
ヨーグルトには、どんな効果がある?
まずは、ヨーグルトの効果について確認しておきましょう。
ヨーグルトを食べると、次のような効果が期待できます。
・便秘改善や整腸作用
・骨を丈夫にする
・美肌効果
・ダイエット効果
・カルシウムによるイライラの予防
・免疫力アップ
健康や美容に嬉しい効果がたくさんですね。古代ヨーロッパでは薬として用いられていたという歴史もあり、ヨーグルトは世界で愛される健康食品と言えます。
特に、多くの人が期待して食べるのが、「便秘改善」「整腸作用」ではないでしょうか。発酵食品を生活に取り入れる「腸活」の人気もあり、ヨーグルト=腸に効くというイメージが一般化しているように思います。
【乳酸菌は、胃酸で死んでしまうから意味がない?】
ただ、ヨーグルトの健康効果について、「乳酸菌やビフィズス菌は、胃酸で死んでしまうから、ヨーグルトを食べても効果がない」という噂もあります。しかし、これは誤解!確かに、胃酸で死滅してしまう部分もありますが、乳酸菌などの屍骸をエサとして、腸内で善玉菌が増えるのです。つまり、ヨーグルトはしっかり体内で働くということです。
また、「生きて腸まで届く」ことを示す”特定保健用食品”に指定されたヨーグルトもありますから、こだわりがある方はそれらの商品を選んでも良いかもしれません。
ヨーグルトを食べるタイミングは「朝と夜」「食前と食後」どちらに食べるのがいい?
次に、「ヨーグルトの効果を高めるタイミング」について考えていきましょう。
【ヨーグルトは、朝と夜どちらがいい?】
基本的には、ヨーグルトをいつ食べても問題ありません。朝でも夜でも、菌が腸内で働いてくれることに変わりはないので、あまり神経質になりすぎなくても大丈夫です。
とは言え、「どちらでもいい」と言われても、悩んでしまいますよね。
「ズームインサタデー」という番組でヨーグルトが特集された際には、お医者さんが夜にヨーグルトを摂取することをおすすめしていました。なぜなら、就寝から4時間ほどは腸が活発に動く「ゴールデンタイム」だから。ゴールデンタイムに合わせてヨーグルトを摂り入れることで、整腸効果がより高まるそうですよ。と言っても、寝る直前ではなく、夕食後。就寝の3~4時間前を目安に夕食時間を組むのが理想です。特にこだわりがない、どちらにしているか決め兼ねている、という場合は、夜に食べてみてください。
「朝に食べるか」「夜に食べるか」というタイミングよりも、ヨーグルトは「毎日継続して摂取し続ける」ということの方が大切です。乳酸菌は体内にとどまらないため、常に口から摂り入れる必要があるからです。
ヨーグルトに期待する効果や、自分の生活リズムに合わせて食べるタイミングを決め、毎日ヨーグルトを習慣化するようにしましょう。
【ヨーグルトは、食前と食後どちらがいい?】
ヨーグルトを食べるタイミングとしては、「食前」「食後」のどちらにするかというのも重要です。
基本的には、ヨーグルトを食べるのは「食後」がおすすめです。なぜなら、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は「胃酸」に弱いから。つまり、消化の段階で死滅してしまうのです。
少しでも生きた乳酸菌を腸に送り届けるために私たちができるのは、胃酸にさらされるリスクを減らすこと。そのためには、ヨーグルトを食べる前に他の食べ物を食べるのが有効です。胃の中に食べ物がある状態=胃酸が薄まっている状態でヨーグルトを食べれば、乳酸菌を守ることができる確率が高まります。
ただ、ダイエットを目的にヨーグルトを食べている方にとっては、「食前」に食べるほうが良いかもしれません。あらかじめヨーグルトを食べることで、お腹が満足し、食事の食べ過ぎを防ぐことができるからです。ダイエットについては、内臓脂肪を減らす効果をうたう特定保健用食品のヨーグルトもありますから、それを食べるのもいいですね。
ヨーグルトに求める効果によって、食べるべきタイミングが異なります。自分の目的に合わせて、食べるタイミングを選んでください。
「菌」から考える体に良いヨーグルトの選び方・食べ方
ヨーグルトの効果を実感するために、ヨーグルトの選び方・食べ方で気をつけたい点があります。それは「ヨーグルトは早めに食べる」「同じものにこだわらず、いろいろな種類を食べる」という2点です。
【ヨーグルトは早めに食べる】
ヨーグルトは発酵食品ですから、なんとなく「長く寝かせて置くほうが良いのかな?」と思うことはありませんか。ヨーグルトに関しては、その考えはちょっと違います。
乳酸菌の中には、時間の経過によって数が減少してしまうものもあります。同じヨーグルトでも、買ってすぐ食べるものと、賞味期限ギリギリで食べるものでは乳酸菌の数に違いがあるかもしれません。
どうせ食べるのであれば、少しでも多くの乳酸菌を取り入れたいですよね!ですから、ヨーグルトを食べる際には、「できるだけ新鮮なものを買う」「新しいうちに食べきる」ということを意識しましょう。
【同じものにこだわらず、いろいろな種類を食べる】
スーパーに行くと、たくさんの種類のヨーグルトが売られていますよね。どれも同じでしょ?と思うかもしれませんが、実はメーカーやヨーグルトの種類によって、含まれている乳酸菌の種類が違うのです。
例えば、
・明治 ブルガリアヨーグルト…LB81乳酸菌
・森永 ビヒダスヨーグルト…BB536
・メグミルク ナチュレ惠…ガゼリ菌SP株 ビフィズス菌SP株
などなど。それぞれのヨーグルトによって、違いがあります。
同じヨーグルトを食べ続けていると、腸内に摂り入れられるのは同じ菌ばかり。腸内では、同じ菌ばかりが増えると働きが鈍くなってしまうそうです。「新しいヨーグルトを試したら、何だか便通が良くなった」と感じるのは、菌の種類が変わるからなんですね。
ですから、「同じヨーグルトを食べ続ける」よりも「定期的にヨーグルトの種類を替えてみる」方が、菌の力を実感しやすいです。
メーカーにこだわらずに、「一番安売りしている商品を選ぶ」といった自分ルールを設けてもいいかもしれません。
ヨーグルトはどれくらいの量を食べるべき?
ヨーグルトは、どのくらい食べれば効果を実感できるのでしょうか?一般的に販売されている小分けパックや飲むヨーグルトは、1食分100g程度。最低でも、これを目安に食べるのが良いでしょう。便秘改善のためにヨーグルトを食べたい場合であれば、200g程度を目安にするといいと言われています。販売されているヨーグルトは、400~450g入りの物が多いので、目安としては「1日半パック」と考えておくと分かりやすいかもしれません。
ヨーグルトの効果を高めるアレンジ
ヨーグルトを1日200g程度食べるのが良い、とお伝えしました。ただ、結構量があるので、毎日食べると飽きてしまう&そんなに量が食べられない!と悩む方もおられると思います。
そんな方は、以下のアレンジを試してみてください。
【食物繊維のある果物をプラス】
バナナやリンゴ、キウイなど、食物繊維が豊富な果物と合わせて食べると、美味しいだけでなく便秘解消効果がぐんとアップします。
カットしてヨーグルトに混ぜてもいいですが、ブレンダーやミキサーで撹拌してスムージーにすると、デザートドリンクとしてスルッと飲めてしまいます。
【甘みをつけるなら、はちみつやオリゴ糖で】
ヨーグルトの酸味を減らすために甘み付けをするなら、お砂糖ではなくはちみつやオリゴ糖がおすすめです。はちみつは、オリゴ糖の一種です。オリゴ糖は、腸内で善玉菌の餌となるので、ヨーグルトと合わせて摂取することで腸内環境を整える効果がアップするのです。
ただ、量はほどほどに。カロリーが高くなり、逆に健康に悪影響を及ぼしかねません。
【ホットヨーグルトで新感覚スイーツ】
冷たいままのヨーグルトではお腹がゴロゴロしてしまう、という人は、少し温めるのも良いです。電子レンジで30秒ほどチンして、人肌よりやや熱い程度にするイメージで。
ホットヨーグルトにきなこをまぶして、和テイストで食べるのも新感覚で美味しいですよ。きなこも栄養抜群の素材ですから、体に嬉しいデザートになります。
【たくさん食べられないという方は、水切りヨーグルト】
ヨーグルトの量が多すぎるという場合は、水切りヨーグルトにして物理的な量を減らすという方法があります。作り方は簡単で、コーヒードリッパーにフィルター(なければ、キッチンペーパー)を敷いて、市販のヨーグルトを入れるだけ。数時間放置すると、水分が分離して濃厚な水切りヨーグルトができます。
分離した水分は「ホエー」といって栄養の塊ですから、捨てるのはNG!お味噌汁などに入れてもいいですし、薄めてお肌につけるのも美肌に良いです。
ヨーグルトを朝や夜に食べる+ラクトフェリンで健康に!
ヨーグルトを朝や夜に食べるだけでも健康習慣としては素晴らしいですが、ここにプラスして「ラクトフェリン」を摂取すると相乗効果が期待できます。
ラクトフェリンとは、哺乳類の母乳に含まれているタンパク質。腸内で善玉菌を増やす働きがあるので、ヨーグルトと組み合わせることで整腸効果が高まります。
ヨーグルトも牛乳から作られていますが、ラクトフェリンは熱に弱いのでヨーグルトからの摂取は難しいです。ですので、ラクトフェリンのサプリメントを合わせて摂取するのがオススメです。特に、便秘に悩んでいる人には試していただきたい組み合わせです。
ラクトフェリンとヨーグルトを朝や夜に摂り入れる習慣をつけ、健康な毎日を送りましょう。