オリーブオイルとはオリーブの実からとれるオイルのことですが、他の植物性油と違った特色があります。それは加熱処理の必要がなく、ジュースのように絞った果汁そのものが、良質な油になるということです。
腸にいいといわれるのは、オリーブオイルに含まれているオレイン酸が、小腸で吸収されず大腸まで届くためです。大腸に残ったオリーブオイルは固まることもなく、うまく便と混じり合って排便をうながしてくれます。
便秘解消のために使う
もっとも注目されているのが、オリーブオイルをそのまま飲むというものです。大さじ1杯から2杯を空腹時に飲むことで、便通がうながされるようになります。
空腹時がいいのは、他の食べたものが腸内にあるとオリーブオイルの流れがゆっくりになってしまって、排便をうながす力が弱くなってしまうからです。夜、寝る前に飲むのがもっとも効果があります。
難点はオリーブオイルをそのまま飲むということでしょう。飲み慣れた飲料や酒類と違い、油をそのまま口にするのです。抵抗がある人もいると思います。
温かい飲み物に混ぜて飲んでもいいそうなので、ココアや実のないスープ、みそ汁などに混ぜて飲むといいようです。特にココアは食物繊維もあり、腸活に相応しい飲み物なのでよい組み合わせでしょう。
おすすめなのはコンソメスープの素を溶かし、そこにオリーブオイルを入れてスープとして飲む方法です。パセリをちらしたりすると、オリーブオイル特有の匂いも気になりません。オリーブオイルは満腹感もあるので、空腹感も和らぎます。
腸活に向くオリーブオイルとは
腸活にいいオリーブオイルは、もっと料理に取り入れていいオイルです。市販されているオリーブオイルには、さまざまな種類があります。炒め料理などに使うものと、飲むためのオリーブオイルはわけたほうがいいかもしれません。
○エキストラ・ヴァージンオイル
オリーブの果汁そのものの、もっとも品質のよいオリーブオイルです。飲むには最適です。いつもの食事にかけて使うのもいいでしょう。
ドレッシングに使ったり、パンにつけて食べるだけでなく、ごはんを炊くときに少量加えることもできます。
○ピュア・オリーブオイル
ヴァージンオイルと精製したオリーブオイルをブレンドしたものです。値段が安いので炒め物などに使うといいでしょう。
下剤を使うより刺激は少ない
下剤を長期間使用していると、むくみ腸になって腸内環境を悪くしてしまいます。オリーブオイルは天然のものですから薬品よりは安心ですが、油ですからカロリーがあることは忘れないでください。
オリーブオイルでの腸活をしている間は、大さじ2杯の油で200カロリーというのを忘れずに、1日の全体の摂取カロリーを計算してください。
人によっては体質的に合わず、下痢が続いてしまうことがあります。そんなときはただちにオリーブオイルの飲用はやめましょう。