バクテロイデス菌という名を聞いたことがありますか？初めて聞いた！と思われる方も多いかもしれません。このバクテロイデスは痩せている人の体の中に多い菌なので、肥満改善をしたい方には魅力的です。

どうして肥満改善に有効なのか、具体的にみていきましょう。

体の常在微生物としてもっとも多い菌で、便の中の細菌の約80％がバクテロイデス菌です。主に腸管（＝腸内細菌）、咽頭部、子宮頚管等に存在しています。この菌は“日和見菌”という、善玉菌にも悪玉菌にもなる菌です。

善玉菌として働く場合は、糖を発酵し、乳酸や酢酸を作り出し、免疫力アップ等に役立ちます。悪玉菌として働く場合は、有害物質であるアンモニア・硫化水素などを生成し口臭や体臭の原因となります。このようにバクテロイデスは良い面と悪い面を持つ菌なのです。

腸内細菌が作り出す酪酸・酢酸などの短鎖脂肪酸という物質を出し、脂肪を燃やしたり脂肪の吸収を抑えたりする働きを持ちます。この働きにより、バクテロイデスが身体の中に多くある人は痩せている人が多いと言われています。

痩せたい人はこのバクテロイデスを増やすことで痩せやすい体内環境へと改善させることができます。そのため、「やせ菌」とも呼ばれています。

また、有機酸により腸内が刺激され、便通が良くなるため便秘改善に役立ちます。この他、悪玉菌の増殖抑制、腸の粘膜を保護し、ウイルスや細菌から身体を守ってくれる働きをします。

バクテロイデスは「やせ菌」と呼ばれていますが、その逆の「デブ菌」と呼ばれる菌はあるのでしょうか？―――“ファーミキューテス菌”という菌がデブ菌と呼ばれる菌です。この菌は短鎖脂肪酸を減らしたり、食物繊維を身体に吸収して蓄えてしまいます。

この働きにより、肥満になりやすく、肥満の人にはファーミキューテス菌が多いと言われています。この菌を増やさないために、脂肪の多い食品やハンバーグ等のファーストフードは控えましょう。

身体の中に善玉菌が増えると良い働きをします。そのため、善玉菌に関わる食品を食べることが大切です。

1．食物繊維：善玉菌を増やす

ごぼう、レンコン、こんにゃく、レタス、らっきょう等

2．オリゴ糖：善玉菌のエサになる

豆類、アスパラガス、玉ねぎ、キャベツ、じゃがいも等

3．発酵食品：腸内環境を整える

味噌、納豆、ヨーグルト等

4．乳酸菌：善玉菌のひとつ

チーズ、発酵乳、発酵食品、サプリメント

ダイエットをするにあたり、偏った食事をしていたり食事を抜いたりと身体にとって良くない方法を取り入れている方も多いと思います。これは栄養のバランスが乱れ、便通異常になることがある為、なかなか痩せない場合もあります。

健康的に痩せるためには上記4種類の食品に加え、3食しっかり食べ、偏らない食事をすることが大切です。これにより、腸内環境が整うため痩せる身体になりますよ。